「死にたい」人のほとんどがなんらかの「生きづらさ」を抱えています。
- 人生に意味を見出せない
- 学校や会社での人間関係がうまくいかない
- 他人が普通にできることが自分にはうまくできない
- 自分のことが嫌いで仕方がない
そして「生きづらい」とネットで検索すると
- 生きづらい=HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン/Highly Sensitive Person)
- 生きづらい=白黒思考のせい
- 生きづらい=幼少期のトラウマのせい/毒親のせい
、、、といった情報がたくさんヒットして何がなんだかわからなくなります。
こういった断片的で行き当たりばったりな情報は、得てして「生きづらい人」をさらに「生きづらく」してしまいます。
なので今回は「生きづらさ」問題の「本当の全体像」についてご案内しようと思います、、、
迷った人には「地図」が必要
例えばあなたが知らない土地で道に迷ったとします。
あなたなら次の選択肢のうちどれを選びますか?
- 土地勘のない人に道を尋ねる
- 土地勘があるふりをしている人に道を尋ねる
- 一部の区画に関してだけよく知っているひとに道を尋ねる
- その土地の「全体像が載ってある地図」を手に入れてそれを頼りにする
答えは明らかですね。
4.その土地の「全体像が載ってある地図」を手に入れてそれを頼りにする。
僕も経験がありますが、「よくわかっていない人」にわからないことを尋ねると、余計、深みにハマって時間を無駄にしてしまいます。
また、わかっていない人ならまだしも、「わかっているふり」をしていたり、「部分的に詳しい」人はより一層厄介だったりします。
(その人たちには、知ったかぶりをする必要性や、自分の専門分野の知識をひけらかしたいという隠れた欲求をもとにあなたに助言をする可能性が少なくないためです。)
そんな弊害をスルーして、あなたが望む場所に安全に最短でたどり着くための方法は、正しい情報、それも全体像がわかるもの(=地図)を手に入れて「自分で」進む道を決めることです。
「生きづらさ」の「本質」をつかんで対処する
では、「生きづらさ」の地図、全体像とはどういったものでしょう。
結論を先に言うと、「生きづらさ」の原因となるものはたった4つしかありません。
人間が体験する実に多様な「生きづらさ」は、その4つのうちのどれかに属し、全てがその派生形や混合体ということになります。
だったら、「生きづらさ」を解消したり和らげたりする方法は簡単。
この4つのどれが自分の「生きづらさ」の根っこにあるのかを見極め、その「原因を解消」していくだけです。
冒頭に挙げた、よく聞く心理学ワード(HSP、白黒思考、アダルトチルドレン、毒親…etc)は問題の根幹(本質)ではなく枝葉(派生物、現象)でしかありません。
だからそれらの「流行りもの」に囚われていると、いつまでたっても目的地に辿り着くことができません。
さいわい、あなたは「生きづらさ」についての地図を手に入れることができました。
この地図を読み進めて、「生きづらさ」を克服するという「目的地」へと歩みを進めていくことにしましょう。
「生きづらさ」≠「死にたさ」
ただ、「生きづらさ」の全体像を知る前に、あなたがしておくべき重要なことがあります。
それは、そもそもなぜ「生きづらさ」を抱えたあなたが「死にたさ」を抱くようになってしまったのかを把握しておく、ということです。
「生きづらさ」と「死にたさは」決してイコールではありません。
それは、「生きづらさ」を感じていても「死にたい」とまでは思わない状況が成り立つことを考えればわかりますね。
では、どうしてあなたの「生きづらさ」は「死にたさ」を伴うようになってしまったのでしょうか。
「生きづらさ」を拗(こじ)らす段階
ここではより俯瞰的な地図、「生きづらさ」の全体像のさらに広域の全体像を簡単にみておくことにしましょう。
「生きづらさ」が「死にたさ」につながるには2つの段階を経ることになります。
まず第一段階では、日常生活でふと感じた違和感、「生きづらさ」が下記のサイクルで深刻化していきます。
- なんらかの違和感(=「生きづらさ」)を体験する
- ネットで調べて雑多な情報にたどりつく
- ネットの情報を頼りに自己暗示をかけてしまう
- 自己暗示により「生きづらさ」が亢進する
⇨以下1~4を繰り返していくことで雪だるま式に「生きづらさ」が増していく…
順に説明していきましょう。
1.なんらかの違和感(=「生きづらさ」)を体験する
あなたは日常生活である違和感を体験します。(後述しますが、現代人は人生のどこかでこの「違和感」を抱く必然性の下に生きています。)
2.ネットで調べて雑多な情報にたどりつく
その違和感について、あなたはネット検索をし、さまざまな心理学キーワードといった情報に晒されます。
3.ネットの情報を頼りに自己暗示する
そして、それらの情報は生きづらさを感じるあなたに
- 生きづらい=HSP
- 生きづらい=考え方に難がある
- 生きづらい=アダルトチルドレン
- 生きづらい=〇〇障害といった診断名
という思い込み、レッテル貼り、自己暗示をもたらします。
人間は「分からない状態」が苦手な生き物なので、それが否定的なニュアンスを含むものであれ、「名前が付く」ことに安心感を得ます。その心理がこういった自己暗示の働きを助長してしまうのでしょう。
(余談ですが、ジブリ映画の『千と千尋の神隠し』にみられる「名付け」が「呪い」をもたらすモチーフは、洋の東西を問わずあらゆる神話に登場する普遍性のあるテーマでもあります。)
4.自己暗示により生きづらさが亢進する
こうしてネットの情報を頼りに作り上げてしまったセルフイメージはあなたをさらに「生きづらい」人にしていきます。
ネガティブな自己暗示は行動を抑制することで、それを反証する(「そんなことない」と思いなおす)機会をあなたから奪っていくためです。
、、、あとは1~4が繰り返されることで「生きづらい」自分の自己暗示がどんどん分厚くなっていく負のスパイラルに陥り、抜け出せなくなっていくだけです。
こうして言葉にしてみると、実に恐ろしいサイクルですね。
「死にたく」なる段階
「生きづらさ」にがんじがらめになったあなたが進むのが2つ目の段階です。
ここで「死にたさ」が発生したり、もとからあった(理由のない)「死にたさ」と「生きづらさ」が結びつけられることになります。
この段階の説明は簡単です。
だれだって生きることに難しさを感じ、何をするにも消極的になれば「体調を崩し」ます。
順不同ですが、それに伴い「生活習慣」が乱れていきます。(ほとんどの人が睡眠になんらかの障害を抱えます。)
そんな状態が続くと、人間の「カラダ」は「死にたい」という危険信号を「アタマ」に対して発信します。
こうしてあなたの「生きづらさ」は「死にたさ」を伴う、文字通り「致命的な段階」へと進んでしまうのです。
再び本題へズームイン
一旦ここまでの話を整理しましょう。
あなたは、「生きづらさ」の苦しみから抜け出すために、その全体像が描かれた地図を手にすることを決めました。
ただ、その地図を読んでいく前に、一旦、「なぜ自分が迷子になってしまったのか?」つまりなぜあなたの「生きづらさ」が「死にたさ」と結びつくほど深刻化してしまった過程を確認することにしました。
その経緯とは、4つの負のサイクルに落ち込むことで、あなたは「生きづらさ」にがんじがらめにされてしまい、そのことが体調や習慣を悪化させ、ついにはあなたに「死にたさ」をもたらした、というものでした。
だんだん、全体像が見えてきましたね。
それでは、本題の「生きづらさ」の全体像についてみていきましょう。
「生きづらさ」とは何か?
まずは、そもそも「生きづらさ」とはなんなのかについてみていきます。
一つ具体例を挙げてみることにしましょう。
小学校では「将来の夢」について作文を書かされます。(今の小学校はどうなんだろう?)
このことには「人生において夢を持つのは大切なこと」である、という前提が隠されています。
(こういった隠された前提や主張のことを「メタメッセージ」と呼びます。)
少年時代の僕にはどうしてもこのことが納得できませんでした。
「どうして夢を持たないといけないんだろう?」
僕にとっては先のことを考えるより、今日どうやって友達と遊ぶかを考える方がよっぽど大切なことでした。
幸い、少年時代にこの問いを持つことで、怒られたり困ったりすることはなかったので、幼少期の僕は「生きづらさ」を感じることなく毎日を遊び呆けて過ごすことができました。
しかし、それでもやはり、学校で教わることに対する「違和感」はその後も僕の日常につきまとうことになりました。
「生きづらさ」=理想と現実のギャップから生じるもの
社会生活を送っていると、さまざまな違和感を体験することになります。
上記例では、「学校教育において求められる解」と「小学生の僕の肌感覚」の間の齟齬がそれを生み出しました。
これは一例ですが、僕たち現代人が感じる「生きづらさ」は何らかの「所与の前提」と「現実」の齟齬によってもたらされます。
簡単な言葉に置き換えましょう。
「生きづらさ」は「もとめられるもの」と「現実」のギャップによっておこる違和感や不快感、居心地の悪さ。
こう定義することがでそうです。
「生きづらさ」は仕組まれている
次に、どうして僕たち現代人にとってこれら「生きづらさ」が深刻な問題となり、度々目の前に姿を現すことになるのでしょうか?
その理由は、「生きづらさ」を引き起こす原因が、予めさまざまな形で僕たちの「在り方そのものの中」に「組み込まれて」しまっていることにあります。
そして僕たちの在り方に既にして組み込まれてしまっているもの(=障壁)が、度々、現実との摩擦を生み「生きづらさ」をあなたにもたらすことになります。
つまり、僕たち現代人は「普通に教育を受け、普通に社会生活を送ろうとするだけで」必ず「生きづらさ」を感じる事態に遭遇するようにプログラムされているのです。
まるで、所々に爆弾が仕掛けられた線路の上を走らされ続ける列車のように。
(そのことを僕は「自己の自爆装置」や「埋込障壁(ビルトイン・リミッター)」という言葉で表現しています。)
「生きづらさ」を生み出す4つの障壁
社会生活を行なっていく上で「求められるもの」と、僕たちが感じる「現実」の間にある矛盾点が引き起こす葛藤、これが「生きづらさ」の正体であり、それは僕たちの在り方の中に「予め仕組まれたある障壁」によって起こることがわかりました。
では、それら障壁とは一体何のことなのでしょうか?
ここでは4つの障壁の概要を示すことにします。
- 癒着障壁:自分嫌い、自分との折り合いのつかなさをもたらすもの
(cf.「自分のことが嫌い」①癒着障壁) - 標準障壁:自分の能力に対する不足感を冗長するもの
(cf.「異常な私、特別な私」②標準障壁) - 自性障壁:他人との折り合いのつかなさをもたらすもの
- 意味障壁:生きることへの虚無感、不全感をもたらすもの
もう、おわかりですね。これら4つの障壁が生きづらさを生み出す本質的な原因であり、生きづらさ問題の全体像(=地図)となります。
最後に
どうでしょう?
あなたを煩わす「生きづらさ」の全体像が見えてきたでしょうか?
見えない敵は現実よりも大きく感じられ、より強烈な恐怖感を与えます。
しかし、姿が見えさえすれば実際は大した相手ではないことがほとんどです。
-闇世に浮かんだ魔女の姿は、光に照らされて浮かび上がった鼠の影でしかなかった
「生きづらさ」の問題もそれと同じようなものです。
あなたの「苦しみの原因」が上記「4つの障壁のうち一体どれなのか?」それが分かりさえすれば、ゴールはもう目前です。
次回以降の記事では「4つの原因」について、その成り立ちから解消法までを1つずつ順に解説していくことにします。