下書き

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生きる意味なんてない!?

Q
どう考えても生きる意味が見つかりません?
A

生きるために意味なんか必要ありません。

私、本当にしっかり考えたんだけど、やっぱりどう考えても生きていく意味が見出せないの。

ほう。どう考えてもって、どう考えだんだい?

今、死ぬほど苦しくて、それから抜け出すには死ぬしかない。それにこの先の人生だってきっと別の苦しみが私を待ってるの。確かに生きていれば楽しいことだってある。だけど私の人生は楽しいことよりも苦しい方が多い気がするの。いや、もし楽しい方が多かったとしても、この苦しみに耐えて生きていくくらいなら、死んだしまった方がましだわ。

そうかい。君の言ってることはきっと正しいだろうね。君たち人間の人生なんて苦しいことばかりさ。それは歳を重ねていくほど良くわかることさ。それに例え幸福の総量の方が苦しみのそれを上まることになるとしても、そのことが今の苦しみから逃れようとすることを否定する決定的な材料には必ずしもならないからね。

じゃあミロクは私が、「生きる意味がないから自殺を選ぶ」ってことを認めてくれるのね。

いいや、ボクは生きることの無意味さは認めてやってもいいけど、だから自殺を選ぶってことまでは認めちゃいないさ。

どうして?みんな生きることには何らかの意味があるから自殺しちゃいけないっていうわ。それに私だって、この先の人生に意味を見出せたら自殺なんかしなくて済むの。

そもそもね、生きることに意味が必要とか、意味のある人生を送るべきっていう一部の人間が勝手に作った変な前提、信仰が間違ってるのさ。

信仰?どうして?意味があるから生きていけるって当たり前のことよ。

そうやって自分が知らずのうちに信じ込んじゃってることを、当たり前だって思ってしまうことが「信仰」ってことの意味なんだよ。じゃあ聞くけど君は幼い頃、生きる意味なんて考えて生きていたかい?

幼い頃って、、、そうだ、小学生の頃なんかは、将来お嫁さんになりたいとか、ケーキ屋さんになりたいって思って、人生の意味について考え始めてたわ。

ホントかい?確かに小学生ごろになると、夢を持つことを強いられたり、目標に向かって生きることが正しいなんて嘘を教えられはじめちゃうんだけど、本当にそんなことを思いながら毎日を過ごしていたかい?

えっと、その頃は、ただ毎日お友だちと遊んだりするのが楽しくて、将来のことなんかは授業なんかで聞かれた時しか考えてなかったわ。

そうだろうね。それにもっと幼いときなんかは自分が大人になるなんてこと、将来のことなんか少しも考えなかったはずさ。意味なんて全く考えずに生きていたはずだよ。

確かにそうだけど、けど中高生になって将来のことなんか考え出して、そのことが生きていくことの励みになったことも確かにあったわ。

確かに生きていく中で、そこに意味を見出すことは毎日を楽しむための「スパイス」にはなりうるさ。だけどそれは、「生きることそのもの」でも、「不可欠なもの」でもないのは明らかだよね。本来君たち人間も幼い頃はそんなスパイスなんか全く使わずに、生きることそのものを全身で味わえていたんだからね。

確かに私は幼い頃の方が、調理された「食材のそのもの」の味を楽しむようにスパイスなんかなくても十分に生きるってことを味わい尽くせていたわ。どうしてこうなっちゃったんだろう?

そんなの簡単なことさ。君たち人間は生きるっていう「食材のそのもの」の味を意味なんてくだらない大量の「スパイス」で隠してしまったからさ。味覚障害になってしまってるんだよ。だからどのスパイス使っても味がしない、だからこの料理を食べる「意味がない」、なんて言い出してしまちゃうんだ。

何だが、そう言われるとそんな気がしてきたわ生きることに意味を必要としてるのって人間くらいのものだものね。他の動物、植物や微生物だって、意味なんか必要とせず、ただただ生きてるわ。

「信仰」って言った意味がわかっただろう?人間はが生きていくためにはね、そもそも意味なんて必要ないんだ。生きるってことそのものをもっと味わい尽くす必要があるんだよ。意味なんか考える前にね、人間はもっとそのことをきちんと学ぶ、いや、「思い出さ」なくちゃならないのさ

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